2001/07/16(月)  水牛の背中に乗る

これが八重山諸島。

この右に宮古島が位置しており、もっとずーっと右に沖縄本島がある。
西表島は島の90%が亜熱帯林のジャングルで覆われ、「東洋のガラパゴス」と称されるダイナックな自然が魅力の島。
特別天然記念物のイリオモテヤマネコの棲息で広く名が知られている。

昨日申し込んだツアーは、西表島観光センターのAコース「仲間川・由布島と星砂の浜」というやつだ。離島用の桟橋から8時50分発の船で西表島へ。西表島まで所要時間約40分。
まず仲間川をボートで遊覧する。びっしりのマングローブ林の川をくねくねと進む。まさしくジャングルに入ったような気分。
ガイドさんの説明を聞いて初めて知ったのだがマングローブという名前の植物はないのだ。山の上にある植物を高山植物と総称するように、マングローブも総称名なんだって。私が見たそれらの本当の名前は「ヒルギ」。淡水と海水が混じる所にしか発生しない。海水より低い塩濃度が必要条件で、西表島の川は海と高低差がないので川に海水が入ってくるのだ。

仲間川のもう1つの見所は「サキシマスオウの木」というもの。樹齢400年の2本の木が一体となり根が板状になっている。塀のようにそそり立っているその板根は地表から水分を吸い取って蓄えるという、南国ならではの形らしい。

マングローブ林の川は自然味たっぷりでどこかコワかったけど、唯一 幻想的な場面を見た。水面に鳥の産毛を丸くしたようなものが沢山浮いていたので聞いてみると、それは花だという。朝には木から落ちてしまう「さがり花」。
水面にフワフワと浮いて流されていくさまは精霊流しのようだった・・・。

仲間川ボート遊覧の後は、水牛車で由布島へ渡る。
業者による団体記念撮影(撮るだけとって欲しい人は後から買うやつ)では、先着1名様の水牛の背中に乗る人になってパチリ!

水牛はおとなしく、働き者!
由布島植物園はそれほど面白い所ではなかったが水牛車はお勧め。牛を操るガイドのおじさんの三味線と民謡がのどかな風景に心地よく響く。

そしてお昼。
昼食付きのツアーなので、西表島でどんな物が食べられるか 楽しみであった。お重に入ったその食事は八重山では祝いの時に食べるメニューだと、お店の人がおかずを1つ1つ説明してくれた。古紫米の入った赤っぽい(黒っぽい)ご飯・ゴーヤチャンプルー・パパイヤの漬物・ゴーヤーの甘酢漬け・豚の3枚肉(沖縄本島ではラフティと言う)・パパイヤの煮物・天ぷら4種・長命草の上に盛った油みそ。
こちらではパパイヤを青いうちに収穫し野菜のようにも使う。
天ぷらは珍しい具だった。「アーサ」という海藻(アオサとも言う)や「もずく」を天ぷらにして食べるのだ。もずくを天ぷらにして食べるのは八重山だけなのだそう。また天ぷらは衣自体に味を付けてタレ等はつけない。お吸い物の具のアーサも美味しかった。

大満足のランチの後は、白浜と星砂の浜へ。
白浜は、西表島の道路の最終地点。そこから折り返してきて一旦ティタイム休憩。喫茶店でコーヒーorジュースのサービスを受ける。同じツアーに参加していたご夫婦のおじちゃんからビールもご馳走になった。埼玉は鹿島から来ていたおじちゃん、ビールご馳走さま!

星砂の浜では、星砂と銭石(貝?)というのを拾いお土産に持ち帰る。
銭石というのは写真の左にある平べったいもので真中に穴があいていたりいなかったり。あいてなくても透かしてみると真中が透けて見える。金運がアップするらしいと聞いて せっせと拾ってしまった(笑)
星砂は小さすぎて私のデジカメでは上手く撮れない・・・。

バスで移動中、「子午線モニュメント」の脇を通った。その場所が東経123°45’6.789''という珍しい順並びの数字であることから記念に設けられたモニュメントだ。夜になるとそこからレーザー光線も放たれる。こういう面白い数並びの場所は海上になりがちで地上では稀なんだって。

それから移動中に珍しい動物を一瞬目撃した。
イリオモテヤマネコ!
なわけないでしょう。そんな簡単には見られませんですよ。因みにイリオモテヤマネコは夜行性。
(←こちら、西表島にしかない看板)

見たのは「アカショウビン」という赤い鳥です。バスの前をサッーと横切っていった。ほんの数秒の出来事で、赤い鳥だったということしかわからなかったが。昔は沢山いたらしいけれど今では少なくなって、見られたら運がいい とガイド兼運転手さんが言っていた。あの鮮やかな"赤"は今でも脳裏に焼きついている。

そして航路、石垣島へと戻る。約8時間半の西表島ツアーは大変楽しかった。ほどよく疲れた体にゴーヤージュースを補給。

今日の夕食は、ネットで知った石垣島在住の人に教えてもらった居酒屋「南風(ぱいかじ)」で。
シークワサーサワー・ラフティ・くぶイリチー・マースおにぎりを注文。ラフティは濃いめの味だったけど泡盛と黒砂糖で煮込んだんだな〜という味がした。それに1つ1つがぶ厚くて大きいのにとろけるような柔らかさ。
くぶイリチーとは、昆布の炒め物のことでNHK「ちゃらさん」でお馴染みのオバァ平良とみさんが好きだと言っていたので食べてみたかったのだ。こちらは意外に薄味でラフティと組み合わせて丁度よかった。マースおにぎりの「マース」は塩のこと、だから塩しかついていないおにぎり。これがうまいのなんの!石垣の塩を使ってると書いてあったからその旨さなのかなぁ・・・。

つ・づ・く

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